ステンドグラスのデザインの方向性を決めるために、まず先にランプベースを入手しておいた方が良いです。
ランプベースとは、ステンドグラス・シェードを固定し、同時に電球を付けるソケットやケーブルを備えた、
主に金属製のスタンドのことです。
今回は、「ミニアップグレープ」とか「グレープバイン」といった商品名で売られている、針金でできたベースを用います。
このランプベースの大きさを測り、形の概略を紙に描き映します。
そして、ランプシェードの大きさの見当を付けながら、側面図をフリーハンドで描きます。
このベースは、シェードを釣鐘のように吊るす構造で、下部に電球のソケットを備えています。 ですので、シェードは上部に吊り下げのためのフックが必要です。 また、下部には大きな開口が必要です。そして、頂上には、空気抜きの穴を設けます。 電球で熱せられた空気が内に籠らないようにするためです。
また、デザインのポイントとして、初級者は直線主体の大き目のピースで構成するようにします。 この「ナツメ」は、縦長の釣鐘型で、上部に針金のフックを備え、台形と長方形のピースのみで作れるように計画しました。
ステンドグラス制作で、ガラスの種類や色を決める作業は、楽しいときであり、また難しい作業でもあります。 やたらと色数が多かったり、ちぐはぐな色を組み合わせると、とたんに品が無くなります。 迷った時は、同系色でまとめるのも手です。
今回、ガラスは2種類の紫系を用いることにします。
a.オパールセントの多色ストリーキーガラス
b.トランスペアレント(透明)の紫
です。
オパールセントとは陶磁器のような半透明なガラスのことです。
またストリーキーとはマーブリングのような、流れ模様の事です。
この2色を市松模様に並べます(ガラスのメーカーと型番は、次のステップで詳しくご紹介します)。
本来、点光源であるランプには、オパールセントが適しています。
ですが、今回、あえてトランスペアレントも配して、電球の光がまぶしく見える効果も試したいと思います。
図案の各ピースに番号をふっておきます。アルファベットはガラスの種類を、数字は形状の種類です。 オパールセントをa、トランスペアレントをbとします。 型紙には、a1、b1、a2、b2、‥‥のように記しておきます。 今回は、同じ形状のピースは、同じ番号になるようにしました。