《1》 カットの手順
まず予備のガラスで、カットの練習をしましょう。
破片が目に飛び込むことがありますので、必ず安全メガネを装着してください。
このメガネは普段使いの近眼用や老眼用でOKです。
カットで使用する道具は、オイルカッターともうひとつブレーキングプライヤ(別名ブレーキングプライヤ、下の写真:右)です。
プライヤは色々な種類が売られていますが、ドイツのボーレスーパーブレーカー700がお勧めです(定価約1万円)。
高価ですが、初心者からプロまでお勧めです。
カットする手順は、@カッターでガラス表面に傷を付ける(スコアを入れる)。
Aブレーキングプライヤで、傷に沿って折る、の順序です。
練習にあたりまず、ガラスに油性マーカーで、目標ラインを書いておきます。
《2》 スコアの入れ方
オイルカッターで、目標ライン上にスコア(傷)を入れるのですが、カッターの走らせる向きは
大きく分けると、手前から遠ざける方向と(下図)、遠くから手前に近づける方向とがあります。
ここでは、マーカーの目標線が見易く、カッターに体重を乗せやすい前者をお勧めします。
スコアはガラスの縁から1mmほど内側からスタートし(下の写真:左)、終了の縁の1mm手前で止めます(写真:右)。
力の具合は、ガラスの硬軟によって異なりますが、「キリキリキリ」という連続音が鮮明に聞こえれば、OKです。
この音は「鳴き」とも言いますが、これが頼りです。
また、左手の人差し指はカッターに添えて、進行方向とは逆方向に力を入れ、ブレーキをかけます。このブレーキがないと、
ズルッと思わぬ方向に暴走してしまいます。左手の他の指は、ガラスが動かないように抑えます。
カッター先端には見てもらうとわかりますが、小さな鋼鉄製の車輪が付いています。この車輪が転がる方向が、カッターを移動する方向です。
動画(1分57秒)
《3》 ブレーキングプライヤ
スコアが付いたら、ブレーキングプライヤ(ボーレスーパーブレーカー700)に持ち替えます。
このプライヤには、四角いパッドと丸のパッドが付いています。
四角がガラスの上面(スコアの付いている面)、丸がガラスの下面になるように持ち、挟みます。
《4》 割り方
スコアと四角パッドの中心線を一致させて、ガラスの縁に近いところで挟みます。このとき、急に力を入れず、じんわり挟んで行きます。
無理せず、「ピシッ」と音がするまで徐々に力を入れていきます。これだけで割れることも多いです。
ですが、曲線の場合は、縁の両端から「ピシッ」「ピシッ」と小さなヒビを作ってやり、後はオイルカッターで叩いて割ります。
これをタッピングと言います。オイルカッターの栓のところで、スコアーに沿って裏から満遍なく軽くたたく動作です。
動画(56秒)