付記1.百合のパネル(旧《十両》コース課題作)の制作

 《1》 概要
 旧《十両》コース課題作だった、横15cm×縦20cmの「百合」のステンドグラス小パネルについて、概要を説明します。 簡単なステンドグラスパネルですが、「百合の小パネル」は、窓際に吊るしても、電球の前においても素敵です。
制作時の目安
工具一式で4万5千円程度(ルーター無しでは2万5千円)
ガラスを含む消耗品実使用分:3千円程度
実際の購入価格はこの数倍かかりますが、
ほとんどの材料が余ります
詳しくは最終章(工具と消耗品一覧)ご参照
制作時間8〜12時間
課題作 課題作
 《2》 型紙
 下の原画をクリックして「百合の小パネル」の型紙を拡大表示し、適宜印刷・拡大・縮小コピーしてご利用ください。
「百合の小パネル」の型紙
《3》 ガラスの選択例
 「百合」では、花の部分にオレンジのオパールセント(オレンジと白のストリーキー)、 茎と葉の部分に黄色のオパールセント、背景に黄色のトランスペアレントを用います(下表参照)。 オパールセントとトランスペアレントを同一画面に配すると、オパールセントがより引き立って見えますので、 花を引き立たせます。
「百合の小パネル」のガラス
記号場所ガラスの種類と色 メーカー、型番必要面積
(元版に対する)
オパールセントのオレンジ(ストリーキー模様) ブルザイ、BU21231/4
オパールセントの黄色 ブルザイ、BU01201/4
背景トランスペアレントの黄色 スペクトラム、SP161RR1/8
 《4》 ガラスカット〜本ハンダ
 ≪十両≫コースの本編を参考になさってください。
 《5》 縁の半田
 本ハンダ後の、最も難しい縁の処理です。縁に鉛製のUケイムを巻きつける方法もありますが、 ここでは縁に半田を盛って仕上げます。
   作品を左手で持ち、直立させます。そして、この縁にこぼれないように半田を盛っていきます。左手に溶けた半田が 落ちてこないように、注意してください。軍手をしてもOKです。
直立させる
 もう少し詳しく説明します。半田棒は作業台に置き、少しずつすくい取るようにしてコテ先に付けます。 融けた半田の雫を落とさないように縁に静かに置いていきます。
 これを全周にやるのですが、特に四隅のカーブ部は難しいので、1cm付けては冷やして固め、を繰り返して ゆっくり仕上げます。
 分量は、表面張力で落ちないぎりぎりまで、たっぷりと盛ります。
半田棒のおき方 半田を盛る

 (57秒)

 《6》 フック
 出来上がった作品を吊るすためのフックを付けます。 直径1mm程度の銅の針金を紙やすりできれいに磨き、これを短く切って、 ラジオペンチでフック状に曲げておきます(「ひ」の字型)。 このフックにフラックスを塗布し、ピンセットで持って半田メッキを施します。 そして作品の縁に半田付けします。
フック付け 半田終わり
フックのハンダ付け               ハンダ作業終了
 《7》 洗浄〜ワックス処理
 ≪十両≫コースの本編を参考になさってください。

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